鉄骨造の建物を解体するとき、見積書に「石綿除去工事」の項目が入るだけで総額は跳ね上がります。
吹き付けアスベストがある場合、解体費用はおおむね2倍になるとされています。
この記事では鉄骨造の坪単価とアスベストのレベル別単価を分けて整理し、実例の見積書から総額の内訳まで確認していきましょう。
古い鉄骨の倉庫を壊したいのですが、アスベストがあると総額いくらになるのか見当もつかなくて。
建物本体とアスベストは別勘定で考えると読めてきます。
まずは公的な単価から押さえましょう。
結論|鉄骨造の解体費用はアスベストの有無で総額が2倍近く変わる
鉄骨造(S造)の解体費用は坪4万〜5万円が目安で、40坪なら168万〜320万円ほどです。
ここに吹き付けアスベスト(レベル1)が加わると、除去費用だけで解体費用と同額近くかかり、総額はおおむね2倍になります。
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鉄骨造は柱や梁の耐火被覆材としてアスベストが吹き付けられているケースが多く、木造よりも高いレベルの建材に当たりやすい構造です。
外壁の波形スレートやALCにも含有の可能性があります。
つまり「本体の解体費が安いから安心」とは言い切れないのが鉄骨造なんですよね。
アスベストの分だけで、もう1棟壊せるくらいの金額になるということですか。
鉄骨造(S造)の解体費用相場|坪単価と坪数別の目安
まずはアスベストを含まない、素の鉄骨造の解体費用から押さえます。
ここが分かっていないと、見積書のどこがアスベスト分の上乗せなのか判断できません。
坪数別の鉄骨造の解体費用
一般社団法人あんしん解体業者認定協会を通じて実際に行われた工事のデータでは、鉄骨造の平均坪単価は4万3,000円〜4万9,000円台のレンジに収まっています。
| 建物の坪数 | 平均坪単価 | 解体費用相場 |
|---|---|---|
| 20坪 | 4万3,349円 | 90万〜200万円 |
| 30坪 | 4万8,736円 | 135万〜270万円 |
| 40坪 | 4万4,219円 | 168万〜320万円 |
| 50坪 | 4万9,459円 | 210万〜400万円 |
| 100坪 | 4万4,266円 | 380万〜750万円 |
出典: 解体無料見積ガイド(一般社団法人あんしん解体業者認定協会)の施工実績データ
目を引くのは、坪単価が坪数に比例して下がっていない点です。
20坪より30坪のほうが坪単価は高い。
鉄骨造の費用は面積よりも階数・立地・廃材の種類に引っ張られる、と考えたほうが実態に近いようです。
「坪単価×坪数」で概算を出しても、実際の見積書とはズレます。
あくまで当たりをつけるための数字と考えてください。
建物構造別の坪単価|木造・鉄骨造・RC造の違い
構造が変われば、必要な重機も工法も変わります。
鉄骨造はガス切断による手壊しが中心になるため、木造より工数がかかります。
| 建物構造 | 坪単価の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 木造住宅 | 3万〜4万円/坪 | レベル3の建材が中心になりやすい |
| 鉄骨造(S造) | 4万〜5万円/坪 | 耐火被覆にレベル1が潜むことがある |
| 鉄筋コンクリート造 | 5万〜6万円/坪 | 吹付け材の使用例が多い |
出典: アスベスト解体ネットが公表する解体費用の目安(労務費・廃棄物処理費・運搬費・足場養生費を含む)
建物の用途によっても差が出ます。
同じ鉄骨造でも平均坪単価は倉庫が3万472円、ビルが6万9,220円と2倍以上の開きがありました。
アパートは5万3,684円、工場は3万3,593円です。
内装や設備の量がそのまま廃棄物の量になる、と考えると納得のいく差ですね。
倉庫とビルで2倍以上違うので、用途の近い実例を見せてもらうと納得感が出ます。
国土交通省の平成21年度データをもとにした試算では、解体費用の内訳は労務費43%・廃棄物処理費43%・運搬費8%・足場養生費6%でした。
半分以上が「捨てるための費用」です。
坪1万8,000円のような極端に安い提示は、処理費や養生費を抜いた労務費だけの金額であることが多いとされています。
軽量鉄骨と重量鉄骨で解体費用は変わる?
鉄骨造は鋼材の厚さで2種類に分かれます。
厚さ6mm未満が軽量鉄骨造、6mm以上が重量鉄骨造です。
軽量鉄骨造は3階建て以下の住宅や倉庫、重量鉄骨造はマンションや工場に使われます。
費用面では、軽量鉄骨造の解体費用相場は木造と大きく変わらず、重量鉄骨造は軽量鉄骨造や木造より高くなる傾向にあります。
ただし「軽量鉄骨 解体費用 アスベスト」で考えると、話は単純ではありません。
軽量鉄骨のアパートや倉庫は、外壁・屋根に石綿含有の波形スレートが使われている例が実際の見積書に出てきます。
躯体が軽い分だけ本体工事は安く済んでも、屋根と外壁の撤去費が別枠で乗る構図です。
軽量鉄骨だからアスベストは関係ない、とはいかないんですね。
むしろ波板スレートは軽量鉄骨の倉庫で定番です。
屋根と外壁の面積を先に測っておくと話が早いですよ。
アスベストがあると解体費用はいくら上がる?レベル別の単価
アスベストの費用は、坪単価ではなく処理面積1㎡あたりの単価で計算されます。
危険度によってレベル1〜3に分かれ、レベルが上がるほど隔離養生と管理の手間が増えます。
| レベル | 主な建材 | 解体費用の目安 |
|---|---|---|
| レベル1 | 吹付け材・保温材 | 1.5万〜8.5万円/㎡ |
| レベル2 | 屋根材・外壁材などの成形板 | 1万〜6万円/㎡ |
| レベル3 | 床材・ビニル床タイルなど | 3千〜2万円/㎡ |
レベル1(吹付け材)は1㎡あたり1.5万〜8.5万円
鉄骨造でもっとも警戒すべきはここです。
レベル1は完全な密閉空間での作業が必要で、負圧装置や高性能フィルター付きの換気設備を設置します。
作業員は防護服を着用し、石綿作業主任者を現場に常駐させなければなりません。
さらにアスベスト濃度を作業前・作業中・作業後の3回測定して報告する義務があります。
この一連の手続きが、そのまま単価に乗ってくるわけです。
作業員の防護服やマスクも使い捨てだと聞きました。
レベル2は1万〜6万円/㎡、レベル3は3千〜2万円/㎡
レベル2は屋根材・外壁材などの成形板が対象で、養生シートの設置や湿潤化処理で飛散を防ぎます。
レベル3は床材やビニル床タイルが中心。
アスベスト解体ネットの目安では、レベル3の工事費用は3,000円/㎡(処分費込み)とされています。
Pタイル50㎡なら3,000円×50=15万円が目安、という計算です。
ただし密閉措置が必要な場合は養生費が別途かかります。
レベル3でも「養生が必要かどうか」で金額は変わります。
ここも見積書で確認したい項目です。
国土交通省が公表している除去費用の目安
もっとも信頼できる基準が、国土交通省の公表資料です。
2008年4月25日発表の資料には、処理面積別の除去工事費用の目安が示されています。
| アスベスト処理面積 | 費用の目安(仮設・除去・廃棄物処理費等を含む) |
|---|---|
| 300㎡以下 | 2万〜8.5万円/㎡ |
| 300㎡〜1,000㎡ | 1.5万〜4.5万円/㎡ |
| 1,000㎡以上 | 1万〜3万円/㎡ |
出典: 国土交通省「石綿(アスベスト)除去に関する費用について」(2008年4月25日発表・社団法人建築業協会調べ)
アスベストの処理費用は状況により大幅な違いがある。
部屋の形状、天井高さ、固定機器の有無など、施工条件により、工事着工前準備作業・仮設などの程度が大きく異なり、処理費に大きな幅が発生する。
国土交通省「石綿(アスベスト)除去に関する費用について」備考欄
この数字は2007年1月〜12月の施工実績から、上下15%をカットして算出されたものです。
それでも300㎡以下では2万円と8.5万円で4倍以上の開きがあります。
相場という言葉が当てにならないジャンルだと分かります。
国が出した数字ですら4倍の幅があるなら、ネットの平均値を信じても意味がないですね。
見落としやすい「処理面積」の考え方
ここが見積もりを読むうえで一番の落とし穴です。
処理面積は延べ床面積ではありません。
アスベスト解体ネットの試算例では、床面積100㎡で天井デッキ・梁・柱にアスベストがある場合、処理面積は235㎡(延床の2.35倍)になります。
内訳は天井デッキ1.2倍・梁1.1倍・柱0.05倍という積み上げです。
処理面積は延べ床面積の2倍ほどになるケースが多いとされています。
「延床100㎡だから単価×100で済む」と概算すると、実際の見積もりが倍近くになって驚くことになります。
正確な処理面積は現地調査でしか出ません。
単価が同じでも、面積の取り方で総額は倍違います。
見積書では必ず「数量」の欄を確認してください。
鉄骨造のどこにアスベストが使われているのか
1975年から段階的に規制が進み、2006年にアスベスト含有製品の使用は全面的に禁止されました。
裏を返せば2006年9月1日以前に着工された建物には、含有建材が使われている可能性があります。
築20年を超える鉄骨の倉庫や工場は、まず疑ってかかるのが現実的です。
- 柱・梁の耐火被覆材(吹付け=レベル1になりやすい)
- 天井デッキの吹付け材
- 外壁の波形スレート・ALC板
- 屋根の波板スレート
- 床のビニル床タイル(レベル3)
鉄骨造には、耐火被覆材としてアスベストが使用されている場合が多いとされています。
柱と梁を覆う面積はそれなりに大きい。
だからこそ処理面積が延床を超えていくわけです。
外装材でよくある波形スレートにもアスベストが含まれているため、該当する建物では1枚ずつ丁寧に取り外す作業になります。
重機で一気に壊せない分、工期も人件費も伸びます。
図面が残っていない古い建物でも、含有しているか調べられるのでしょうか。
建材のサンプルを採取して分析します。
むしろ図面があっても、分析は法令上ほぼ避けて通れません。
2022年4月から事前調査が義務化されている
2022年4月以降、一定規模以上の建築物の解体工事では事前のアスベスト調査が義務付けられました。
対象は延べ床面積80㎡以上の建築物の解体、または請負金額100万円以上の工事です。
調査は有資格者が行う必要があり、違反には罰則が科されます。
調査費用は分析の種類次第です。
含有の有無を判定する定性分析が1検体あたり2万〜5万円、含有量を数値で測る定量分析が3万〜8万円程度とされています。
実際の見積書でも、名古屋市の鉄骨造住宅の例でアスベスト含有検査(ALC塗料・サイディング)2検体で8万円が計上されていました。
建材の種類が多い建物ほど検体数は増えます。
ここは削れない費用だと割り切ったほうがいいです。
調査を省いて着工すると罰則の対象です。
費用を削る場所はここではありません。
国土交通省は建材の見分け方をまとめた資料も公開しています。
どんな建材が対象になるのかは、国土交通省「アスベスト対策Q&A」や環境省「石綿含有製品の概要及びデータベースの活用」で確認できます。
S造の解体費用実例|アスベストありの見積もり7件
単価の話だけでは総額のイメージが湧きません。
実際に施工されたS造の工事金額を、レベル別に並べます。
レベル1(吹付け石綿)があった5件
| 所在地・建物 | 解体費+石綿除去費 | 合計 |
|---|---|---|
| 東京都江東区 S造3階建・182㎡ | 390万円+440万円 | 830万円 |
| 埼玉県さいたま市 S造2階建・348㎡ | 738万円+441万円 | 1,179万円 |
| 埼玉県川口市 S造3階建・471㎡ | 585万円+485万円 | 1,070万円 |
| 東京都文京区 S造4階建・433㎡ | 864万円+650万円 | 1,514万円 |
| 東京都練馬区 S造3階建・631㎡ | 1,300万円+890万円 | 2,190万円 |
出典: アスベスト解体ネットが公開しているアスベスト解体工事の費用例(梁・天井デッキの吹付け石綿)
江東区の182㎡の案件を見てください。
解体費390万円に対して、石綿除去費が440万円と本体を上回っています。
「解体費用のおおむね2倍」という目安は、こういう内訳から来ているわけです。
一方でさいたま市の案件は、解体738万円に対して除去441万円。
同じレベル1でも比率は一定ではありません。
除去する部位が梁だけか、天井デッキまで及ぶかで面積が変わるからです。
建物が大きいほど除去費の比率は下がる、という理解でいいですか。
面積が増えると単価は下がる傾向にあります。
ただし工区を分ける必要が出ると、その分の仮設費が乗ってしまうんです。
レベル3(波板スレート・外壁材)の2件
飛散性の低いレベル3なら、上乗せ額はぐっと小さくなります。
| 所在地・建物 | 解体費+石綿関連費 | 合計 |
|---|---|---|
| 千葉県千葉市 S造1階建倉庫・130㎡ | 191万8,000円+39万円 | 230万8,000円 |
| 東京都墨田区 S造3階建倉庫・2,008㎡ | 2,510万円+295万円 | 2,805万円 |
出典: アスベスト解体ネットが公開しているアスベスト解体工事の費用例(波板スレート・屋根・外壁の撤去)
千葉市の倉庫は、石綿含有波板スレートの撤去が39万円。
総額に占める割合は約17%です。
レベル1の案件で50%前後だったことを考えると、差は歴然としています。
同じアスベストでも、飛散しやすさで作業の重さがまるで違うためです。
見積書の内訳を項目ごとに見る(S造マンションの例)
総額だけ見ても納得感は生まれません。
解体業者が公開している鉄骨造マンションの見積書から、内訳を追ってみます。
【石綿除去工事 590万円】
- 仮設工事(隔離養生・一時保管場所)63万円
- 石綿除去工事(湿潤材散布・除去・袋詰め・固化材散布)240万円
- 撤去材運搬・処分(管理型特別産業廃棄物)141万円
- 機器・副資材消耗品(防護服・マスク・石綿袋)60万円
- 石綿濃度測定(作業前・中・後)58万円/管理費27万円
【建物・外構解体工事 848万円】
- 仮設工事(防音シート・重機回送・散水設備)91万円
- 解体・撤去工事(内装58万円/3階躯体71万円/1・2階139万円/基礎151万円ほか)459万円
- 解体材運搬・処分(内装材105万円/外壁ALC80万円/コンクリートガラ88万円ほか)318万円
- 有価物買取(鉄骨のスクラップ売却)-20万円
出典: リプロが公開している鉄骨造(S造)マンションの解体見積り
注目したいのは、除去作業そのものは240万円でしかないという点です。
残りの350万円は養生・運搬処分・測定・管理費という周辺費用でした。
アスベスト工事の見積書は、作業単価だけ比べても意味がないということですね。
養生や測定を安く見せている会社ほど、あとで追加が出そうで怖いです。
- 鉄骨のスクラップは有価物として買い取られ、見積もりから差し引かれる
- 上記の例では-20万円、名古屋市の40坪住宅の例では値引き・スクラップ買取で-25万5,621円が計上されていた
- 溶接されていない柱や梁は、再使用を前提にクレーンで吊り降ろす工程が入ることもある
鉄が戻ってくるのは鉄骨造の数少ない救いですね。
追加費用が発生する3つのケース
見積もり時点の金額で工事が終わるとは限りません。
アスベスト解体で予算が膨らむパターンは、ほぼ決まっているようです。
事前調査で見つからなかった含有建材が出てきた
天井裏や壁の内部にアスベストが使われていて、解体を進めてから判明する例は珍しくないとされています。
この場合、安全対策の強化と専門的な除去作業が追加され、当初予算の20〜50%程度の費用増につながることがあります。
契約前に、追加費用の取り扱いを書面で取り決めておくのが唯一の予防策です。
狭小地・住宅密集地で作業条件が悪い
道路が狭くて大型機械が入らない。
隣接建物との距離が近く、養生範囲を広げなければならない。
こうした条件では小型機械や手作業に切り替える必要があり、工事費用が通常の1.5〜2倍程度になる場合もあります。
都市部の鉄骨案件では現実的なリスクです。
前面道路の幅と、隣家との距離。
この2つは現地調査の前に伝えておくと見積もりが正確になります。
工期が延びた
悪天候による中断、想定外の建材発見、近隣調整の長期化。
工期が延びると現場管理費・機械レンタル費・人件費が日割りで積み上がり、1日あたり5万〜15万円程度の追加が発生することが一般的とされています。
雨で止まった日の扱いを契約書でどう書いているか、着工前に確認しておきましょう。
古井戸や、造成時に埋められた廃材などの地中障害物が出てくることがあります。
あるかどうかは掘ってみないと分かりません。
出てきた場合は撤去処理費として別途追加費用が必要になります。
「追加が出たらどう精算するか」を契約前に聞いておくだけで、トラブルの大半は防げます。
解体工事の流れ|事前調査から完工確認まで7ステップ
費用の話が続いたので、ここで工事全体の流れも整理しておきましょう。
アスベストがある場合は、2番目の除去工事が丸ごと1工程増えるイメージです。
事前調査(石綿・残置物の確認)
有資格者が建材を確認し、必要に応じて検体を採取して分析します。
延べ床80㎡以上の解体では義務です。
解体業者の選定(相見積もり)
調査結果をもとに、複数社へ同条件で見積もりを依頼します。
契約・各種届出・近隣挨拶
建設リサイクル法の届出や道路使用許可などの手続きを進めます。
近隣への事前挨拶もこの段階です。
足場・養生・ライフライン停止
防音シートや防炎シートを設置します。
鉄骨造ではガス切断の火花対策として防炎養生も必要です。
アスベスト除去工事
隔離養生のうえで除去し、作業前・中・後の濃度測定を行います。
レベル1では石綿作業主任者の常駐が必要です。
建物本体の解体・廃棄物処理
内装・外装、屋根、躯体、基礎の順に解体します。
鉄骨はガス切断で切り分けたうえで搬出する流れです。
整地・完工確認・最終支払い
基礎を撤去して整地し、マニフェストで廃棄物の処理経路を確認します。
除去が終わるまで本体の解体には入れないんですね。
工事の全体像や期間の目安は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
アスベスト解体の費用を抑える方法
単価そのものを値切る発想では、必要な養生や処理が削られるだけです。
削るべきは工事の中身ではなく、業者選びと発注の仕方でした。
3社以上から同条件で相見積もりを取る
アスベスト解体の費用は業者によって大きく異なります。
最低3社以上から見積もりを取得し、工事内容と単価を項目ごとに比較することで、20〜30%程度の費用削減が期待できる場合があるとされています。
相見積もりで数十万円の差が出るのは、この業界では珍しい話ではありません。
1社だけで決めない。
これが鉄則です。
3社に声をかけるだけで数十万円変わるなら、手間をかける価値はありますね。
解体費用の半分以上は廃棄物の処理費と運搬費です。
相場から大きく外れた安値は、必要な安全対策や処理費が省かれている可能性があります。
見積もりの詳細説明を求め、アスベスト処理の資格と実績を確認してください。
閑散期を狙う・分離発注を検討する
建設業界には繁忙期と閑散期があります。
12月〜2月の冬季や梅雨時期は依頼が少なくなる傾向があり、通常より10〜15%程度安く受けてもらえることがあるようです。
ただしアスベスト解体は天候に左右されます。
工期に余裕を持たせた計画が前提になります。
もうひとつが、アスベスト工事と解体工事を分けて発注する方法です。
アスベスト除去に特化した専門業者に一括見積もりを取れる窓口も存在します。
除去と解体を分けると安くなる一方、工程の調整は発注者側の負担になります。
ここは一長一短です。
補助金制度は自治体ごとに確認する
アスベストの調査・除去について、補助制度を設けている自治体があります。
ただし対象となる建物の条件、補助の有無、申請の期限はすべて自治体ごとに違います。
共通しているのは工事着手前の申請が必須という点だけです。
交付決定前に着工すると対象外になるため、まずはお住まいの市区町村の担当窓口にお問い合わせください。
ネットで見た他市の補助金額をそのまま当てにするのが一番危ないパターンです。
窓口で確認するのが確実ですよ。
- 「一式」ではなく、単価と数量が項目ごとに記載されているか
- アスベストの処理面積(㎡)が明記され、根拠を説明できるか
- 仮設・除去・運搬処分・濃度測定・管理費が分かれているか
- 鉄スクラップの有価物買取が差し引かれているか
- 地中障害物や想定外含有が出た場合の精算方法が書かれているか
数量の根拠を聞いたときの答え方で、業者の実力はだいたい分かりそうですね。
アスベスト解体に対応できる業者の選び方
資格の有無は、聞けばその場で答えが返ってきます。
最低限ここだけは確認してください。
- 建設業許可(解体工事業)
- 産業廃棄物収集運搬業許可
- 石綿作業主任者の資格を持つ技術者の在籍
- 大規模工事では特定建設業許可
これらの許可には有効期限があります。
契約前に最新の証明書を確認し、コピーの提出を求めれば信頼性の判断材料になります。
実績の確認も欠かせません。
過去のアスベスト解体工事の件数や規模を聞き、自分の建物と似た構造での施工経験があるかを確認します。
鉄骨造の吹付け除去と、木造の床材撤去では現場の勝手がまったく違います。
「鉄骨の梁の吹付けをやったことはありますか」と聞くのが、いちばん早い確認方法です。
どちらの口コミも、施工そのものより役所への届出や報告書作成まで任せられた点を評価しています。
アスベスト工事は書類仕事の比重が大きい。
発注側の手間がどれだけ減るかも、業者を選ぶ判断軸になります。
金額だけを並べて一番安い会社に決める、という選び方だけは避けてください。
鉄骨造の解体を相談できるサービス3選
アスベストの有無が絡む鉄骨造では、相談先の性格を見極める必要があります。
複数社の見積もりをまとめて集める窓口と、除去工事そのものを自社で行う専門業者では役割が違うためです。
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有限会社TRUST ONE|鉄骨造の吹付け石綿除去に実績がある専門業者
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| 対応方法 | 自社施工(アスベスト調査・除去・解体) |
| 対応エリア | 東京都・宮城県に拠点、全国対応 |
| 所在地 | 東京都葛飾区細田1-19-7 |
| 電話・受付 | 03-5876-7059(8:00〜17:00) |
調査から申請・除去までワンストップ。創業約25年のアスベスト専門業者
東京都と宮城県に拠点を構え、全国の現場でアスベスト対策工事を手がける会社です。
調査・各種申請・除去工事をワンストップで対応している点が、書類の多いアスベスト工事では効いてきます。
施工実績には鉄骨造5階建て建物の梁吹付け石綿除去が公開されていました。
創業から約25年、約1,000件以上の実績と創業以来の事故ゼロ継続を公表しています。
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- Google Mapの口コミ評価は4.8(4件)
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- 日曜は定休のため、平日に連絡を取れる方向け
一括見積もりの窓口と専門業者、両方に声をかけてもいいのでしょうか。
むしろ推奨です。
同条件で比べてこそ、金額の差が正当なものか判断できます。
鉄骨造の解体費用とアスベストに関するよくある質問
まとめ
- 鉄骨造の解体費用は坪4万〜5万円が目安。40坪で168万〜320万円
- 吹付けアスベスト(レベル1)があると総額はおおむね2倍。実例では除去費が本体を上回る案件もあった
- レベル別の目安はレベル1が1.5万〜8.5万円/㎡、レベル3が3千〜2万円/㎡
- 処理面積は延べ床の2倍前後になることがあり、見積書は「数量」の確認が必須
- 相見積もりは3社以上。20〜30%の差が出ることもある
アスベストの有無は、掘ってみるまで、剥がしてみるまで確定しません。
だからこそ、数量の根拠をきちんと説明できる業者を選んでおきたいところです。




